物流センターで派遣として働いて、正社員登用が決まった。
そこで安心した直後に「給料が下がった」と気づいて、頭の中が一気に忙しくなるケースがあります。
正社員は安定、という言葉だけでは家賃が払えないからです。
物流センターの正社員登用でつまずく場面は、だいたい同じです。
人事が出す紙に「基本給20万円」「みなし残業60時間込み」と書かれている。
派遣の明細には「時給1400円」と残業代が並んでいる。
数字を並べたら、月の手取りが5万円くらい落ちる。
ここまで来ると「辞めたい」が現実になります。
退職を口にした瞬間から空気も変わります。
「今辞められたら困る」「人手不足」「せっかく正社員」。
言葉はきれいでも、要点は一つで、欠員を埋めたいだけです。
押し切られて残ると、手取りが下がった状態で残業が増えます。
腰や膝に出たら回復が遅いのが物流センターのつらさです。
退職代行を使う話が出るのは、逃げたいからではありません。
会社と話すほど話が長引く職場があるからです。
連絡を止めて、退職届と貸与物の返却だけを進める。
そこに一度切り替えると、話が進むことがあります。
物流センターの派遣が正社員になった初日、給料が下がる理由
| 論点 | 数字の例 | 計算式 | 明細で起きること | 先に確認する場所 |
|---|---|---|---|---|
| 派遣の土台 | 246,400円 | 1,400円×8時間×22日 | 残業がゼロでも土台がこの金額 | 派遣の給与明細、契約書 |
| 派遣の残業40時間 | 70,000円 | 1,400円×1.25=1,750円、1,750円×40時間 | 残業した分だけ上乗せが明細に出る | 残業申請、勤怠、明細の残業欄 |
| 派遣の合計(概算) | 316,400円 | 246,400円+70,000円 | 繁忙期は総支給が上がりやすい | 明細の総支給 |
| 正社員の基本給 | 200,000円 | 基本給20万円(例) | ここが低いと派遣と逆転しやすい | 雇用契約書、労働条件通知書 |
| みなし残業60時間 | 60時間分込み | みなし内は追加支給なし | 残業しても増えない日が続く | 「みなし残業」記載、賃金規程 |
| 実残業80時間の月 | 追加は20時間分だけの設計もある | 80時間−60時間=20時間 | 80時間働いても増えるのが20時間分だけになりやすい | 明細の「時間外」内訳、勤怠 |
| 時給換算(体感の比較) | 約526円 | 200,000円÷380時間=約526円 | 派遣1,400円と並べると差が見える | 月の総労働時間、基本給 |
| ボーナス年20万円 | 月割り約16,667円 | 200,000円÷12=16,666.6…円 | 月5万円の差を埋めきれない | 賞与規程、支給実績、明細 |
まず見るのは明細に出る項目と時間の関係です。
派遣の時給1400円は、残業が付くと手取りが伸びやすい
派遣の時給が1400円の物流センターを例にします。
月22日、1日8時間で働くと、残業ゼロでも時給1400円×8時間×22日で24万6400円になります。
ここに残業が40時間付くと、割増が25%として時給1400円×1.25で1750円、1750円×40時間で7万円が上乗せされます。
合計は31万6400円です。
控除は人によって違いますが、派遣の明細は働いた分が増えた分だけ上に伸びます。
繁忙期に残業が増えると、生活費が回る月が出る。
この仕組みで踏ん張っている人が多いです。
体はきついのに、数字だけは増える。
その状態が長いほど、正社員登用に期待が乗ります。
基本給20万円とみなし残業60時間
正社員登用の条件でよく出るのが基本給20万円とみなし残業60時間込みです。
みなし残業は、一定時間分の残業代が最初から含まれている形です。
60時間の範囲で残業しても追加が出ないなら、残業しても手取りが増えない日が続きます。
物流センターは毎日残業が発生しやすいです。
出荷が遅れた、欠員が出た、トラックが詰まった。
それだけで1時間、2時間が伸びます。
月の残業が80時間になっても、60時間は最初から含まれている扱いで、追加が出るのが20時間分だけという給与設計もあります。
こうなると、残業が多いほど損した感じが残ります。
感じの問題ではなく、明細の形の問題です。
時給換算を出すと
正社員の基本給20万円を時間で割ってみると、怖い数字が出ることがあります。
月の実働が仮に380時間に近い働き方だとすると、20万円÷380時間で時給換算は約526円です。
もちろん基本給だけで割るのは乱暴ですが、体感としてはこの数字が刺さります。
派遣の時給1400円と並べた瞬間に、正社員の言葉が薄くなります。
しかも物流センターは体で稼ぐ現場です。
腰が痛い日でも荷物は待ってくれません。
時給換算が下がったと分かったあとに、同じ作業を同じ速度でやるのは苦しいです。
正社員登用がゴールじゃなかったと気づく人は、ここで増えます。
ボーナス年20万円
正社員の説明で「ボーナスがある」と言われても、月の差は月の手取りで決まります。
ボーナスが年20万円なら月割りは約1万6千円です。
派遣の手取りが27万円近くあった月から、正社員で手取りが21万円台になるなら、差は月5万円前後になります。
1万6千円では埋まりません。
月5万円は大きいです。
家賃を5万円下げるのはすぐできないです。
車が必要な地域ならガソリン代も削れません。
奨学金や保険も待ってくれない。
だから「正社員になったのに苦しくなった」が起きます。
努力の話にしたくても、明細の形が違うだけで生活が崩れます。
物流センターの派遣が正社員が退職する



次に起きるのは、退職の話が「生活」から「欠員」にすり替わる流れです。
「今辞められたら困る」
退職の意思を伝えた直後に出やすいのは「今辞められたら困る」です。
物流センターはシフトで回しているので、欠員が出ると残業が増えます。
困るのは事実でも、困るのは会社側の話です。
手取りが落ちて困っている話とは別です。
ここを混ぜると話が止まります。
退職の話なのに、謝罪の話になってしまう。
謝罪の空気に入ると、退職日が伸びやすいです。
伸びた分だけ、手取りが減った状態の勤務が続きます。
「せっかく正社員になったのに」
次に出やすいのが「せっかく正社員になったのに」です。
派遣期間が長いほど効きます。
正社員になるために休日も出た、早出も受けた、欠員の穴を埋めた。
その積み重ねを使って引き止められます。
ここで厄介なのは、退職理由が給料でも体でも、話が「もったいない」にすり替わることです。
もったいないと言われた側は、正社員登用までの時間を思い出して揺れます。
揺れた瞬間に、退職の話が長引きます。
長引くと、給与の不満が解決しないまま作業だけが続きます。
退職届を受け取らない
退職届を出したのに受け取らないと言われるケースもあります。
「新しい人が見つかるまで待て」「退職は認めない」。
物流センターだと欠員が直撃するので、こういう言い方に寄る職場があります。
一般論として、期間の定めのない雇用契約なら、退職の申し入れから2週間で終了すると説明されており、会社の同意がなければ退職できないというものではないと労働局のQ&Aに書かれています。
就業規則の退職規定を確認する必要があるとも書かれ、極端に長い退職申入れ期間は無効になる場合があるとも触れられています。
ここで重要なのは、正しさを知っても面談室で押されると声が出なくなる点です。
物流センターは現場が止まると怒号が飛びます。
退職の話は静かに進みにくい。だから外の手段を探す人が出ます。
同僚の圧と配置転換
引き止めは上司と人事だけで終わらないことがあります。
同僚から「辞められたら残業が増える」と言われる。
休憩室で空気が変わる。
作業の割り振りが雑になる。
こういう現場もあります。
さらに面倒なのが、退職の話を出したあとに窓際のような配置に変わるケースです。
仕事を渡されない、単純作業だけに寄せられる。
「仕事がないのは退職するからだ」と言われる。
こうなると出勤する意味が薄くなります。
薄くなっても給与は戻りません。
退職日が伸びるだけ損が増えます。
物流センターの派遣が正社員になった初日、給料が下がった!退職代行で抜け出した話
退職代行を使うときは、やることを絞った方がトラブルが減ります。
退職代行で一番効くのは
退職代行の強みは単純です。
会社への連絡窓口を代わりに立てて、本人が会社と話さない状態を作ることです。
電話に出ないでいい。
面談に呼ばれない。
LINEやメールの長文を読まないでいい。
これだけで寝られるようになる人がいます。
物流センターは勤務が不規則になりやすいので、帰宅後に退職の話を整える時間が短いです。
短い時間に上司からの連絡が重なると、気持ちが折れます。
連絡を止めて、退職届と貸与物の返却だけに集中する。
そこに切り替えると、退職の話が進みやすくなります。
任せていいのは意思の伝達
ここは誤魔化さない方がいいです。
弁護士でない者が、法律的な問題について本人を代理して交渉するのは非弁行為になると、弁護士会が具体例付きで注意喚起しています。
未払い残業代の有無や金額を計算して会社と話し合う、退職条件を詰める、こういう行為は法律的な問題に踏み込む扱いになります。
退職代行を使う場面で揉めやすいのは、有給消化、未払い賃金、退職日の調整です。
揉める気配があるなら、弁護士対応のサービスを選ぶ方が安全です。
逆に、辞める意思を伝えて連絡を切るだけなら、そこまでの交渉が不要なケースもあります。
線引きを知らずに突っ込むと、退職の話がこじれます。
依頼前に決めるのは
退職代行を使う前に決めることは一つです。
辞めるだけで終わらせるのか、未払い賃金などの請求もするのか。
辞めるだけなら、退職の意思表示、貸与物の返却、書類の受け取りで終わります。
請求までやるなら、証拠や計算が必要になり、交渉も入ります。
その場合は弁護士の範囲が必要になります。
物流センターの正社員登用で給料が下がったとき、時間が敵になります。
手取りが減ったまま残業が続くと、生活費が先に尽きます。
生活費が尽きると、退職の準備ができなくなります。
準備ができないと、退職日がまた伸びます。
ここに入ると抜けにくいです。
退職の話を止めたいなら、まず連絡を止める。
次に退職日を確定させる。
必要な書類を受け取る。
ここまでを最短で進めるために退職代行を使う、という順番が合います。
まとめ
物流センターの派遣が正社員になった初日に給料が下がるのは、気合いの問題ではなく条件の並びで起きます。
派遣の時給が1400円前後で残業代が付いていた状態から、基本給20万円にみなし残業60時間込みへ切り替わると、残業しても手取りが増えにくくなります。
ボーナスが年20万円でも月割りは約1万6千円なので、派遣時代より月5万円前後落ちる差を埋めきれないケースが出ます。
退職を言ったあとに出やすい言葉は「今辞められたら困る」「人手不足」「せっかく正社員」です。
ここで謝る流れに入ると退職日が伸びやすく、手取りが減った状態の残業が続きます。
退職届を受け取らないと言われても、会社の同意がないと辞められない前提ではありません。
押し切られて話が長引く職場なら、退職代行で会社との連絡を止めて退職手続きを進める選択肢があります。
退職代行で任せる範囲は「退職の意思を伝える」「連絡窓口になる」「書類と貸与物のやり取りを整える」までが基本です。
未払い残業代や条件交渉まで必要なら、弁護士対応の範囲が安全になります。
結局やることはシンプルで、明細の数字を確認して、退職を引き伸ばす言葉に巻き込まれず、必要なら外の手段で連絡を切り、退職日を確定させる。
この順番が一番損が少ないです。






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