お召し着物は、その高級感と美しさで長年愛されてきました。
特に、絹の特性を最大限に活かし、織り方やデザイン、仕立てにこだわりが見られることが特徴です。
お召しの見分け方にはいくつかのポイントがあります。
まずは、手触りやシボの形状、裏面の仕上がりに注目しましょう。
これらの細部にこだわることで、本物のお召し着物かどうかを確かめることができます。
お召し着物の基本
もも&小春も着物を着るとのことで、恐らく訪問着か付け下げでくると予想して、わたしはお召で。正統派コーデでくると予想して半衿も白で。帯揚げ帯締めは髪色とおそろ🧡#着物コーデ #着物 #着物女子 pic.twitter.com/fmSXfLjcKT
— 岡村トモ子 (@ocamotts) February 7, 2024
お召し(おめし)とは、主に和服に使用される絹織物の一種で、略礼装や洒落着として好まれます。
その名は、江戸時代の徳川家斉将軍が好んだことに由来しています。
お召しは、平織りの織物で、縮緬(ちりめん)と呼ばれる独特のシボ(しわ)を持っていますが、経糸には強い撚りをかけた「八丁撚り」を用いており、他の縮緬と一線を画しています。
お召しの特徴として、コシとハリがあり、しっとりとした風合いが挙げられます。
この特性により、着崩れしにくく、裾さばきが良いため、日常的に着用するのに適しています。
また、一般的に和服では染めの方が格が高いとされていますが、お召しはその中でも特に高い評価を受けています。
お召し着物の歴史
お召し着物の歴史は、江戸時代に遡ります。
徳川家斉が好んだ「御止め柄」が特徴的で、これが発祥とされています。
後に、地域によってさまざまなスタイルや技法が発展しました。
特に有名なのは、西陣、十日町、米沢などの産地で、それぞれの地域に特有のデザインや技法が存在します。
さらに、1976年には新潟県塩沢の「塩沢御召」が経済産業大臣指定伝統的工芸品に認定されるなど、技術や文化が継承されてきました。
これにより、お召し着物は現在でも日本の伝統工芸として重要な位置を占めています。
お召し着物の特徴
お召し着物は、日本の伝統的な着物の一種で、その特徴は主に素材、織り方、そしてデザインにあります。
素材
お召し着物は、主に絹(シルク)で作られています。
絹は光沢があり、非常に滑らかな肌触りを持ち、着心地が良いことが特徴です。
また、絹は吸湿性が高いため、着用時に快適さを提供します。
これにより、季節を問わず着ることができ、豪華な印象を与えます。
織り方
お召しの織り方は平織りですが、特徴的な部分として「八丁撚り」という強い撚りを加えた糸が使われています。
この方法により、通常の絹織物よりも強度が増し、また、シボ(微細な凹凸)が生まれ、独特の質感を生み出します。
これにより、他の着物とは一線を画する風合いと高級感が演出されます。
精練の技法が施され、丈夫でありながらも柔らかさとしなやかさを兼ね備えた仕上がりになります。
デザイン
お召しのデザインは多岐に渡りますが、一般的に御止め柄(ごとめがら)という格子模様がよく見られます。
これは、格子状の模様が織り込まれたもので、非常に上品で格式を感じさせます。
また、地域ごとの特色を反映した模様や色使いがあり、季節をテーマにした花柄や自然の景観を描いたものも見られます。
着物のデザインには、伝統的な日本の美意識が色濃く反映されており、視覚的にも美しく、着る人に高貴さを与えます。
お召し着物の見分け方
おはようございます(o^^o)
着物デー
先日のお召に名古屋帯
やっと
単衣をまともに着られる気温になった😅お仕事行ってきまーす(^-^)/ pic.twitter.com/bYsgTiPZi3
— lily (@lily_lily1972) September 23, 2024
お召し着物を見分けるためのポイントは、素材の特性や仕立てを確認することで、他の絹織物との違いをしっかりと識別できます。
以下のポイントを参考にして、真のお召し着物を見分ける方法を紹介します。
生地の質感
お召し着物は、独特のハリとコシを持っています。
他の絹織物と触れたときに、しっかりとした感触を感じるか、あるいは少し硬さが感じられるのが特徴です。
一般的な絹織物と比べると、触れた瞬間にその違いが分かります。
滑らかで柔らかいが、しっかりとした感触を持つことが重要です。
シボの確認
お召しの特徴の一つは、独特のシボ(微細な凹凸)です。
シボが大きくはっきりとしており、他の縮緬と比べてそのシボの形状や大きさに差があります。
シボの特徴を確認することで、どの絹織物が本物のお召しであるかを見分ける手助けになります。
裏面の確認
お召し着物の裏面は、織り方がしっかりとしており、糸が平行に整っています。
織り目が均等で整っていることを確認し、乱れや糸のほつれがないかをチェックすることで、品質の高さを確かめることができます。
裏面の仕上げが丁寧であることは、本物のお召しを見分けるための重要な指標です。
ブランドラベルやタグ
お召し着物には、製造元やブランドのラベルやタグが付いていることがよくあります。
これにより、着物の出所や品質を確認することができます。
信頼できるブランドや製造元のタグがあれば、本物のお召しである可能性が高いです。
着用経験
最も重要な見分け方は、実際に着用することです。
お召し着物は、その質感や着心地を実際に体験することで、その魅力を十分に感じることができます。
着てみることで、しっかりとした質感や滑らかな着心地、豪華な印象を実感することができ、他の絹織物との違いを感じることができます。
これらのポイントを押さえて、お召し着物の真偽を見分けることができます。
お召し着物の保管と手入れ
お召し着物は高級な素材でできているため、適切な保管と手入れが必要です。
以下のポイントを参考にして、長く美しい状態を保ちましょう。
- 保管方法
お召し着物は、直射日光を避け、風通しの良い場所に保管します。湿気を避けるため、除湿剤や防虫剤を使用すると良いでしょう。 - クリーニング
お召し着物は、クリーニングを行う際には専門店に依頼することをお勧めします。自宅での洗濯は避け、プロの手による丁寧なケアが必要です。 - 着用後の手入れ
着用後は、軽くはたいて埃を取り、風通しの良い場所で陰干しを行います。シワが気になる場合は、スチームアイロンを使うと効果的です。
お召し着物の魅力
お召し着物は、その美しさや高級感だけでなく、着ることで感じる特別な気分や、伝統文化とのつながりを感じられることが大きな魅力です。
特別な日やイベントにお召し着物を着ることで、自分自身を表現し、日本の伝統を楽しむことができます。
また、お召し着物は世代を超えて受け継がれることが多く、親から子へ、祖母から孫へと大切にされることが一般的です。
これにより、着物は単なる衣服ではなく、家族の絆や思い出を共有する特別な存在となります。
まとめ
お召し着物は、ただの衣服ではなく、日本の伝統美が詰まった芸術品です。
見分け方を知っていることで、ただ着るだけでなく、その美しさや深い歴史をより一層楽しむことができます。
生地の質感、シボの形状、裏面の仕上がりなど、細かな部分にこだわることで、本物のお召しを手にすることができるのです。
お召しの魅力を存分に堪能し、その高級感を味わうことで、和の美しさを日常の中で感じることができるでしょう。
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