きものを着て外出する際、何を持っていけば良いのか、迷ってしまうことはありませんか?
きものはそのままでも美しく、上品な装いですが、ちょっとした小物を加えることで、より一層その魅力を引き出すことができます。
今回は、きものを着て外出する際に必要な小物について、用途や季節に合わせた選び方を紹介します。
これを読めば、次回のきもの外出がさらに楽しみになりますよ!
師匠、着物を着るときに必要な小物って、いろいろあって迷ってしまいます。どれを持っていけば良いのか、まだよく分かりません…。
着物には、見た目だけでなく、機能的な理由で必要な小物がたくさんあるんだよ。まず最初に覚えておきたいのは、TPOに合わせた選び方だ。例えば、外出時には草履(ぞうり)やバッグが必要だが、その選び方が重要だね。
草履(ぞうり)
草履はどんなものを選べばいいのでしょうか?
草履には、台の高さや素材がある程度決まっているんだ。振袖を着るときは、少し高めの台がついたもの(約5センチ)がふさわしいし、カジュアルな街着なら3センチくらいの低い台が動きやすいね。色は、きものや帯の色に合わせるか、帯締め・帯揚げと合わせる方法が一般的だよ。
草履は、和装時の履き物として重要な役割を果たします。
下駄よりも格があり、改まった場で履くことが多いため、草履の選び方には注意が必要です。
草履を選ぶ際のポイント
- 色の合わせ方:草履の色は、着物や帯の色に合わせると調和が取れます。帯締めや帯揚げと同じ色にするのも素敵です。また、バッグとお揃いのセットもおすすめです。
- 台の高さ:振袖の場合は台高約5cm、留袖や訪問着には4cmが適当です。街着やカジュアルな着物には、3cm程度のものが動きやすく便利です。
草履の種類と使い分け
- フォーマルな場:黒や金の草履を選ぶと格調高くなります。
- カジュアルな場:紬や木綿の着物には、シンプルで控えめな草履を合わせるとよいでしょう。
下駄(げた)
下駄は、草履よりもカジュアルで、普段着や浴衣にぴったりの履物です。
歯がついており、地面から離れているため、雨の日でも土汚れを防ぐことができます。
下駄を履く場面
素足で履くことが多いため、黒塗りの下駄が汚れが目立ちにくくおすすめです。
替えの足袋
足袋は思わぬ場面で汚れたり破れたりすることがあるため、替えの足袋を持参すると安心です。
特に、訪問先に着いた際、汚れた足袋のままでいることはマナー違反となるため、常に清潔な足袋を履くよう心掛けましょう。
足袋カバー
足袋カバーは、足袋を雨や汚れから守るためのアイテムです。
雨の日や泥はねが気になる日は、足袋カバーを使用することで足袋を保護できます。
足袋カバーの使い方
- 雨の日:足袋カバーを着けておくことで、足袋が濡れたり汚れたりするのを防ぎます。到着後に外して、室内で足元を整えましょう。
- 替え足袋も忘れずに:本降りの雨の場合、足袋カバーをしても足袋は濡れてしまうため、替え足袋を準備しておくと便利です。
なるほど…草履も、きものの格に合わせるんですね。
雨が降りそうな時は、草履を守るためにカバーをかけておけば、汚れや濡れから守れるんだ。また、雨用の履物として『雨下駄』もあるんだよ。これを履けば、足元が濡れることなく安心だ。
では、バッグはどう選べばいいんでしょう?
バッグ
バッグも、きものやその場の雰囲気に合わせて選ぼう。フォーマルな場では、草履とのセットになったバッグが適しているし、カジュアルなきものなら洋服用のバッグを使うのも良い。バッグの選び方も、きものの一部として考えるんだよ。
着物のバッグは、TPOに合わせて選ぶことが大切です。
フォーマルな場では、草履とのセットになったものがよいでしょう。
カジュアルな着物には、洋服のバッグでも合わせられるものを選ぶと、おしゃれで実用的です。
バッグの種類
- フォーマルな着物:上品でシンプルな和装バッグが最適です。
- カジュアルな着物:紬や木綿の着物には、洋服にも使えるバッグを選ぶと良いでしょう。
草履カバー
草履カバーは、雨や汚れから草履を保護するためのアイテムです。
特に雨の日やお天気が不安定な時に重宝します。
草履カバーを着けておけば、雨の日でも草履を守ることができます。
草履カバーの使い方
目的地まで草履カバーを着けて、到着後に取り外します。
これで、草履が濡れたり汚れたりする心配がありません。
雨下駄(あまげた)
雨下駄は、雨の日専用の下駄で、取り外し可能な爪皮(つめかわ)というカバーがついています。
雨の日に普通の草履を履くと、革部分がダメージを受けてしまうため、雨下駄が便利です。
雨下駄の使い方
雨下駄は高い歯がついており、泥はねを防げます。
雨の日の外出には非常に役立ちますが、フォーマルな場では使用しないようにしましょう。
なるほど…草履も、きものの格に合わせるんですね。
雨が降りそうな時は、草履を守るためにカバーをかけておけば、汚れや濡れから守れるんだ。また、雨用の履物として『雨下駄』もあるんだよ。これを履けば、足元が濡れることなく安心だ。
羽織(はおり)
羽織は、着物の上に羽織るジャケットのような存在です。
着ることで着物の格を変化させることができ、普段着や略礼装としても使えます。
羽織の種類と選び方
- 小紋羽織:カジュアルな日常の着物に合います。
- 紋付羽織:フォーマルな場合や略礼装に最適です。
- 季節による選び方:羽織は袷のものを選び、紅葉から春先までの間に着用します。
道中着(どうちゅうぎ)
道中着は、外出時に着るコートのような存在です。
寒さや風から着物を守るだけでなく、外見をおしゃれに見せるためのアイテムでもあります。
道中着の選び方
カジュアルな着物には軽い道中着を合わせ、羽織よりもさらにカジュアルに仕上げることができます。
道行(みちゆき)
道行コートは、外出時に着るコートで、雨や風から着物を守りつつ、外見を整えるためのアイテムです。
道行は、羽織よりも格式があり、フォーマルにもカジュアルにも使えます。
道行の選び方
道行はあらゆる着物に合わせやすく、シーンに応じて使えます。
四角い衿が特徴で、シンプルながらも上品な印象を与えます。
雨コート
雨コートは、雨の日に着物を完全に覆い、大切な着物を濡れから守るためのアイテムです。
天気が不安定な場合に持っておくと安心です。
扇子(せんす)
扇子は、涼をとるためだけでなく、着物の帯に差しておしゃれを楽しむためのアイテムとしても使われます。
特に礼装時やお茶席では必須アイテムとなります。
これからは小物にも気を使って、もっと素敵に着物を着こなせるように頑張ります!
着物はただの衣服ではなく、心を込めて着るものだからね。しっかり準備して、楽しんで着物の世界を広げていこう。
ショール、ストール
寒い時期にぴったりなのがショールやストールです。
毛皮やカシミヤ素材のものは防寒としても非常に優れています。
着物やコートに合わせて、顔周りを華やかにするために活用しましょう。
着物を着て外出する際に必須となる小物のリスト
これらを参考に、TPOや季節に応じた小物選びをすることで、快適で美しい着物スタイルを楽しむことができます。
小物 | 用途 | 選び方のポイント |
---|---|---|
草履(ぞうり) | 和装時の履き物 | きものやTPOに相応しいものを選び、色はきものや帯に合わせる。振袖には高めの台(5cm)が適当。 |
下駄(げた) | 普段着やゆかた用の履き物 | 素足で履くため、汚れが目立たない黒塗りのものがおすすめ。雨の日には汚れに強い素材を選ぶ。 |
替えの足袋 | 足袋が汚れる可能性に備えて | 予備の足袋を持参し、汚れた足袋で訪問先に行かないようにする。 |
足袋カバー | 足袋を雨や汚れから保護する | 雨の日や泥濡れを避けるために使用。訪問先では脱ぐことを忘れない。 |
バッグ | きものに合わせた持ち物 | フォーマルなきものには草履とのセットを選び、カジュアルなきものには洋服用のバッグを使うことも可能。 |
草履カバー | 草履を雨や汚れから保護する | 雨の日に草履を守るため、目的地に着くまで草履カバーをつけておく。 |
雨下駄(あまげた) | 雨の日に使用する履き物 | 高い歯のついた雨用の下駄。雨の日専用なので、フォーマルな場には適さない。 |
羽織(はおり) | きものの上に着るお洒落なジャケット型のアイテム | 小紋羽織や紋付羽織など、TPOに合わせて羽織を選ぶ。室内での着用時は丈に注意。 |
道中着(どうちゅうぎ) | きものの外出時に着るコート型のアイテム | 外出時には道中着を着て、寒さや汚れからきものを守る。玄関先で脱ぐマナーを守る。 |
道行(みちゆき) | 防寒・防雨用のコート型アイテム | きものの外出時に便利な道行。ややかしこまった場面でも使えるオールマイティーなコート。 |
雨コート | きものを雨から守るコート | 雨の日には必須。簡単にたたんで持ち運べる軽量のポリエステル素材などが便利。 |
扇子(せんす) | 涼を取るためのアイテム、飾りとしても使用 | 礼装時には金銀の扇子を使用。お茶席でも必要なアイテム。 |
ショール・ストール | 寒さを防ぐための防寒アイテム | 毛皮やカシミヤのストールで防寒。きものに合わせて顔周りを華やかに演出する。 |
これらの小物をしっかりと揃えておくことで、着物の外出をより快適に、かつエレガントに楽しむことができます。
まとめ
きものを着て外出する際に必要な小物は、単なる飾りではなく、実用性も大きなポイントです。
草履や下駄、バッグや足袋など、TPOに応じたアイテム選びが重要であり、天候に合わせて雨対策のカバーやコートも欠かせません。
これらをうまく組み合わせることで、きものはさらに美しく、また快適なものになります。
季節やシーンに応じた小物選びを楽しみながら、次回のきもの外出をより素敵に演出してみてください。
コメント